内は外 / Inside is Outside 2000
鑑賞者は、膜(テント状)に繋がるコート衣服を着用し、膜の内部へと入る。そのとき、着用していたコートは、必然的に背中の接続部に引っ張られるように裏返りながら脱げていく。すると、今まで着ていたコートの内側が裏返り外側になり、さらに、そのコートの外側は、自分が内包されている膜の内側へと繋がることになる。
通常、外部と内部は体面にあり、相容れないものと考えるが、この体験により、その常識は覆される。
身体の外と内、または、対極にあるように見えるの事物は、もしかすると我々の概念でしかないのではないだろうか。
この作品は、こうした問いかけを体感する装置である。
素材:ナイロン
平塚美術館(神奈川) / ファイブ・センス